御土産大全

三遠南信から集めた御土産の数々をそれらにまつわる、地方の歴史、文化の話題と共に紹介する。



どの町や村に出掛けても、必ず一つや二つの御土産はある。 そして、どんな土産にも必ずそれにまつわる歴史や文化がある。

そこで三遠南信の御土産とそれにまつわる話題を一冊に集大成したのが本書である。 これはまた御土産大全に名を変えた、三遠南信のガイドブックなのだ。

 

養鶉の父、鈴木経次が救った豊橋の鶉卵は日本一

 

「鶉」といえば卵である。肉を食することもある。その姿を観賞する世界もある。しかし、茹でて皮を剥かれたツルッとした姿。あるいは、あの独特な斑点模様がパックに詰められている姿こそ「鶉」である…

 



子育て飴

 

鷲津本興寺第十七世日観上人ゆかりの飴

今から三百年以上昔のこと。鷲津の鵜殿に住む野末八百四郎の妻は非常に難産で、何時間も悶え苦しんだ揚げ句、亡くなった。家族は悲嘆にくれ、箕輪の「乙山」に墓を建て埋葬した。それから間もなく…

 



大福寺納豆

 

歴代将軍、朝廷に 献上された逸品

静岡県三ヶ日町の大福寺で室町時代から作られている納豆は、何と広辞苑にも紹介されている。浜納豆で引くと、三ヶ日町の大福寺で製出した納豆と書いてあり、大福寺納豆と記されている。実は…

 



ハーモニカ

 

懐かしい温かい心に宿る音がある

明治十九年のこと。静岡県浜松町の浜松尋常小学校(現・元城小学校)にあった米国製オルガンが故障した。当時一郡一校にしか許されなかった貴重な楽器を壊してしまっては大変と…

 



干し柿

 

秋来ぬと 目にもさやかな 柿の色

KAKI」つまり「柿」は、世界の共通語だ。植物学上ではカキノキ科カキノキ属。世界に百九十種あるというカキノキ属だが、果樹として栽培してきた国はあまりない…

 



みそまん

 

何気なさが受けた漉し餡入りの茶饅頭

饅頭発祥の地は中国。北京語では「マントォウ」と読ませる。古くは春の宴の最初に供され、小麦粉を発酵させた蒸し物で…

 



山牛蒡漬

 

その正体は紫の花を咲かせる森薊

山牛蒡の味噌漬けはカリカリした歯応えが特徴で、味噌に染まって肌面が黒くなり、見た目も牛蒡そのもの。スーパーでは漬物の姿しか見ずに、山に生えている牛蒡は細くて小柄なのだろうと勝手に想像していた…

 


その他(抜粋)

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御土産大全

B6判/ハードカバー/240頁

発売日 2004年05月20日

定価 3,000円(税別)